どのドーナッツがお好み?
男子寮に向かうときに僕は小毬さんから声を掛けられた。

小「りきく〜ん」
理「どうしたの? 小毬さん」
小「ドーナッツの差し入れ」
理「ありがとう」
小「これ、渡すから恭介さんと井ノ原くんと宮沢くんに好きなドーナッツ聞いて」
理「…………」

どういうことだろうか、たぶんだと思うけど……
あれだよね? 前に聞かれたことのあるあれだよね?

小「どうしたの?」
理「それってクドと小毬さんと笹瀬川さんの希望?」
小「うっ、なんでそれを……」
理「はぁ、ベーシックかチョコストライプかストロベリーだっけ?」

前に僕にも聞いてきた質問だったから覚えてる。
それにその後に小毬さんがこけた時に見たから内容も知ってるからこそ、聞きずらい。

小「うんうん」
理「一応、聞いておくよ」
小「お願いね〜」

僕は仕方なくドーナッツを持って自分の部屋に帰る。
部屋にはベッドで漫画を読んでいる恭介と胡坐で瞑想している謙吾。
暑苦しく筋トレをしている真人がいた。

理「恭介達普通にいるんだね」
真「俺はいいだろ? ルームメイトなんだしよぉ」
恭「おう、邪魔してるぞ」
謙「すまないな理樹」
理「ドーナッツもらったけど食べる?」

さっき小毬さんにもらったドーナッツをテーブルに置いて聞いてみる。

恭「お?」
理「小毬さんから」
恭「神北からか?」
理「うん」
真「まじか!」
謙「味何がある?」

箱を開いて中を見ながら三人に聞く。
中を覚えているから見なくてもよかったけど。

理「それでさぁ、ベーシックとチョコストライプとストロベリーどれが好き?」
恭「そうだなぁ、俺はストロベリーかな」
真「俺はチョコストライプだ」
謙「ベーシックが一番だな」
理「わかったよ」
恭「そういう理樹は?」

一応恭介に聞かれたから前に答えたものを答える。

理「僕は――かなぁ。あ、とりあえずおいしく食べたって小毬さんに言っておくよ」

部屋から出るとそわそわしている小毬さんを見つけた。
それに小さな子と紫色の髪が見えていた。

理「いた、小毬さん」
小「ふぉあ! なんだ理樹君かぁ」
理「クドと笹瀬川さんもいたんだ」
小「そーだよー」
ク「わふー!! なのです!」
笹「そうですことよ!」
理「一応聞いてきたけど」

今さっき聞いた恭介達の好きなドーナッツを伝えようとする。
小毬さんもクドも笹瀬川さんも目をキラキラさせながら僕に迫ってくる。

小「教えて」
ク「ほしいのです!」
笹「教えなさい」
理「恭介はストロベリー、真人はチョコストライプ、謙吾はベーシックだってさ」

小毬さん達は手帳にメモをしている。
用意周到すぎて少し恐い。

小「ふむふむ」
ク「ストライプなのです」
笹「宮沢様……普通のがお好みですのね」
理「ひとつ言うけど、それが好みの下着ってわけじゃないよ?」
小「なななな、なにを言ってるの?」
ク「そうなのです! 誘惑したいわけじゃないのです!」

顔を真っ赤にした三人は慌てた表情をしている。
あぁ、今日も平和だね。
七ヶ岳星夜
2016年05月11日(水) 13時02分59秒 公開
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■作者からのメッセージ
どのぱんt……もといどのドーナッツがお好みですか?

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